ジャズヴォーカリストの道具

けんジイさん

2011年12月28日 01:32

ジャズボーカルのライブが好きです。
ジャズは、その発祥の歴史からも難しい言い回しは少ないと思います。

いい歌を聴くと、後で歌詞を一通り読んだりします。
だから、ジャズボーカルのライブで、そういうちょっとした印刷物を
配ってくれるお店やヴォーカリストには、大変好感を持ちます。

発音を研究しているかどうかは歌で分ります。
英語がしゃべれる人の歌は、日本人の歌でも違和感がありません。
でも、それより日本人のヴォーカリストにとってもっと大切なものがあります。

あるライブで「ささげるは愛のみ」というのを歌った人がいて、
「あなたにあげる物は何もないけど、愛だけはある」という歌です。
最初のフレーズ、I can't give you anything、、、なのですが、
私にはどう聴いても「I can give you、、、、」としか聞こえませんでした。
歌としては微妙です。

ライブの終わったあとで、このシンガーと話をする機会があり
このことを正直に伝えました。

彼女は直ぐに立ち上がり、
バッグから歌詞カードみたいなものを取りだし、しばらく眺めていました。

やはり歌詞を間違えて歌っていたのでした。
発音よりも大切なものは、歌の意味です。
意味を理解すれば、このような文法的な間違いはありません。


ヴォーカルは説得力が勝負です。
自分の気持ちを相手に伝える正確な言葉。
これは道具です。

道具を磨くことが大切だと思います。

けんジイさんは最近「私の愛するジャズ屋」というブログを書いています。
4回まで書きました。
10回書きますので読んでください。
けんジイさんのホームページブログをご覧ください

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